01, ジャワガムラン奏者 / 岩本 象一 , アクセサリー作家 / kamiori kaoriの

家の中心に緑と光を集めて。
中庭を囲むように暮らす、明るくゆったりとした間取り。

お互い独自の世界観を持ち、それぞれのフィールドで表現と活動を続ける岩本さんとkamioriさん。
絵に描いたようなすてきなクリエイター夫妻が紡ぐミコロールな家とは？
まばゆい光に満ちあふれるご自宅で、家族3人が暮らすミコロールな家づくりがスタートしました。

まず岩本さんの中で、「理想の家」のキーワードとして最初に挙がったのが「庭」。
その庭を中心に、ロの字で囲むように家を作ってみてはどうか？となったので、早速シミュレーション開始。生活動線をギュッと まとめたコンパクトな家よりも、ゆったり広めの間取りが好みとのことなので、ブロックを自由に組んでもらうことにしました。
夫婦の中で共通するキーワードは「明るい家」。
自然光に満ちた空間ができあがるよう、窓や部屋を配置する方位に気を配りながら、基本の形を決めていくことに。

中庭をぐるりと囲む廊下を通って、主寝室や子ども部屋、トイレや洗面脱衣所へ。
主寝室からは、いつも緑の気配を感じられるよう壁の一部をガラスに。天気のいい日は、窓を開けて気持ちのいいひと時が過ごせそうです。
「まだ娘が小さいので、最初は主寝室と子ども部屋をひと続きの空間にします。成長して個室が必要なったら、間仕切りできるようにしたいですね」とふたりの意見が一致。本が好きな岩本さんのために、主寝室の奥には小さな書斎になる部屋も作りました。
2階は、中庭を見下ろす開放的なLDKと大空間のフリースペースというシンプルな間取り。ワンフロアのフリースペースには、お客さんを招いたり、家族でガムランの演奏をしたり、ワークショップをしたりと、使うシーンの夢が広がります。
2階への入り口は、東と西に対照的に配置された2つの階段から。「鬼ごっこすると楽しいですよね」と笑顔で話す岩本さんのアイディアを形にしました。リビングへの入口と、フリースペースに誘導する入口になり、公私でうまく使い分けられるのも大きなポイントです。

「楽器や作品など、何かと物が多いので、収納力がある家だとうれしいですね」とkamioriさん。
この家のもうひとつのポイントは抜群の収納力。
広めにとった玄関先には、子どものベビーカーや靴などを収納できる土間収納を設け、1階の主寝室には大容量のウォークインクローゼットを配置。将来、子ども部屋を作ったときのための収納スペースも確保しています。2階のフリースペース横にも、家族で使えるファミリークロークを用意。岩本さんの楽器なども、ここならラクラク収納できます。

「雑貨はかわいいものが多いので、家の壁をコンクリートにしてバランスをとりたい」との声もあり、家のハコはすっきりシンプルに。空間のディスプレイやコーディネートは、元々バイヤーとしても活躍していたkamioriさんのセンスのよさで、ふたりの家らしくアップデートされていくはずです。
機能性や回遊性をきちんと備えながら、いつも中庭の自然を肌で感じ暮らせる家。緑や光と一体となった清々しく明るい空間は、岩本さんが奏でるガムランの音楽のように、心地のよいものに仕上がりました。1歳になるお子様も元気いっぱい！　ふたりが考えたミコロールな家は、のびのび過ごせる楽しい遊び場として、笑顔に満ちた時間を過ごせそうです。

最初は、どんな家になるのかちょっとドキドキしましたが、すてきな家ができたと思います。夫婦ふたりの発想や希望をきちんと踏まえながらコーディネイトや提案をしてくれたので、スムーズに進めることができました。「ミコロールだからできない」ことは何もなく、むしろ自由に間取りを考えられたのもよかったです。こんな経験をすると、戸建てもいいなと思えてきました（笑）。